ホトケ様たち

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  • 胎蔵界大日如来座像重文
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  • 檜材一木造り、像高194㎝、頭上のいくつかの仏面と左の手首先は共木で造られ、はめ込んである。寺伝では、天平8年(736年)全国に天然痘の大流行で多くの人々が亡くなられた。当時の高僧、越前福井の出身で加賀白山で修行をしていた泰澄大師が奈良の都へお上りになる際、聖武天皇の命でこの観音像を彫られたと言われている。しかし、様々な観点からみると、平安時代前期(860年頃)天台宗の影響を色濃く表していることから作者不詳と言わざるを得ない。わが国に数ある十一面観音像の中で最高位に等しいお姿である。

    阿弥陀如来座像県指定
    漆箔、檜材寄木造り、像高138㎝、平安時代後期の作。前後は別材。正面は左右に各一材を寄せて内刳りしている。頭部は差込み、膝前部は横に財をえぐって寄せ、両肩より下に三角財を矧ぎ付ける。如来像では本来厳しいお顔をなされているのが通常であるが、この像はいたって童顔で親しみやすい表情をされている。お顔の部分が黒いのは、金箔を施す前の工程で止まっており財が尽きてしまったのか未完成の状態である。                                              
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  • 榧材一木造り、像高39㎝、平安後期(12世紀)の作で壇像と云われる。壇木が入手できなくなったため、日本では榧や檜が使われ、漆で着色されるようになった。天冠台の最上部に花冠を表し、伏し目がちの穏やかな小さく整えられた目鼻だち、ふっくらと両頬の豊かな丸い相好、全体に細身で、なで肩の穏やかな体躯などが表現され、背面にいたるまで浅く衣文が刻出されている。                          
    十一面観音立像県指定
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  • 獣座・獅子と像
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  • 檜材寄木造り、像高148㎝、平安中・後期の作。膝上で法界定印を結ぶ胎蔵界の大日如来。胎蔵界の彫像は金剛界に比べ数が少なく貴重な像である。当初は漆箔が施されていたと思われるが現在は剥がれている。頭上には螺髻(らほつ)を表し天冠台を刻出して地髪には入念に毛筋を刻む。眉間白毫(びゃくごう)には水晶を埋め込む。半丈六の大日如来のとしては、わが国でもっとも美しい像でなかろうかとも云われ、名のある仏師の作であろう。                                               
    木造採色檜材(72 ㎝)、獅子の台座の上に文殊菩薩がる獣座として国内最古級の貴重な像である。筋肉質な肉取り、足の動き、リズミカルで動きの豊かなたてがみの巻き毛、リアルな舌と歯の表現など均整のとれた表現で平安初期の名品である。一方の象の台座は普賢菩薩が乗る獣座として、国内最古級の貴重な像である。巨大な体躯にたるむ肉のたわみの表現、皮のベルトに食い込む肉の皺(しわ)などリアルな表現に、生きている像の現物を見たことのない当時の日本人の表現力の高さを見ることができる。

     

  • 金剛力士像・ 県指定
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  • 榧一木造り 古色 彫眼 像高 阿形194㎝ 吽形192㎝江戸時代の拙劣な修理のため、像容が損なわれていたが近年の修理により元の面影を取り戻した。阿形像は開口して上下歯を表し、左手肘を曲げ肩上で独鈷杵を持ち、右手は垂下して掌を下に向けて五指を広げ、腰を左にひねって裳裾をなびかせ右足を踏み出している。吽形像は閉口して両肘を曲げている左手は腿側で掌を下にして拳を作り右手は掌を正面に出し五指を広げ腹のわきに構え、腰を右にひねって裳裾をなびかせ左足を踏み出している翻波式衣文や渦文を交えた衣文の彫り方は古い様式であるが、憤怒の表情は控えめであり、筋肉の盛り上がりもさほど誇張されず穏やかな造形となっている。平安時代前・中期の数少ない像である


     

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